行列のできるラーメン屋の如く、駅のエスカレーターに長蛇の列ができている光景をあなたは目にしたことがあるはずです。

もちろん、隣の階段はガラ空き。せいぜい2 ~ 3人が歩いている程度です。都市部ではこのような光景は決して珍しくありません。

太る原因というのは様々ですが、あなたが思い浮かぶのは「筋トレをサボっている」「炭水化物を摂り過ぎている」「夜食がやめられない」「飲み会が続いている」ということが主だと思います。

ただ、僕はそういうことは枝葉に過ぎないと考えています。つまり、あなたが太る原因はそこではないということです。では、僕がどこに最も着目しているかというと「あなたの日常生活の過ごし方」です。太る原因というのは、恐らくあなたが気付いていないであろう、日常の何気ない行動にあるからです。

先ほどのエスカレーターが一つの例です。もし、エスカレーターしかない、小さな子供を連れている、足腰が悪いなどの理由があれば、積極的にエスカレーターを利用してください。ただそうではなく、エスカレーターの隣に階段という「選択肢」があるのであれば、その判断は100%あなたに委ねられているわけです。

極端な言い方をするなら「エスカレーターは太る組」「階段は痩せる組」という括りになります。もちろん、その人の生活の一部分だけを切り取って判断するのは、単なる偏見に他なりません。日頃から健康的な食事を心がけているのに、たまたまチートデイ(自由に食べても良い日)を満喫している姿を見て「あんなに食べてるのに太らない」「太らない体質なんだろうね」と判断するくらい、それは愚かなことであります。

ただ、僕の考えとしては、余程の理由がないにも関わらず、行列に並んでまでエスカレーターを利用するような人が、健康意識が高いはずがないのです。

両者を天秤にかけた時、痩せる組が「並ぶくらいなら歩いたほうが早い」と考える一方で、太る組は「歩くくらいなら並んだほうがラク」と考えるのでしょう。根底にある思考がそもそも違うので、その他の場面でもこのようなことはあるはずなのです。

僕の基本思想の一つに 「進化は退化のはじまりである」があります。わかりやすく言うと、ラクをしたツケは必ず後で返ってくる、ということです。

現代は大変便利な世の中です。エスカレーターの例にはじまり、どんどん体を動かさなくても良い時代になりつつあります。SNSやネットショッピング、リモートワーク、デリバリーサービス、お掃除ロボット、電動自転車など、ここ数年の間にも、僕たちの生活はどんどんラクになっています。

もう少し遡れば、スーパーマーケットもそうでしょう。一昔前は、魚は魚屋さん、肉は肉屋さん、野菜は八百屋さんなど、一つの食材を手に入れるのにもあちこち回る必要がありました。それが、スーパーマーケットの登場により一箇所で完結できるようになったわけです。それもショッピングカートや駐車場付きです。

なので、世の中が便利になるということは、裏を返せば「体を動かさなくなる」ということなのです。体を動かさなくなれば、当然、筋肉や体力は落ちていきます。それだけでなく、美味しいもので溢れかえっているわけですから、太っていくのも無理はないのです。言ってしまえば「普通に生きているだけで太る時代」になりつつあるのです。

そして、ここがポイントですが、そうした生活がもはや「当たり前」なのが現代なので、徐々に体が衰え、太っていることにすら気付かないのです。あなたがすぐに痩せないのと同様に、実は人間はそう簡単には太るようにはできていません。日頃からの小さな積み重ねがあなたを太らせているのです。そこに気付くか気付かないかの差なのです。

では、どうすればいいか。簡単ですね。「動ける時は、動くこと」です。

駅では階段を使う、近くのコンビニまでは歩く、スーパーまでは自転車で行く(荷物が少ない時)など、あなたに「選択肢」が与えられているのあれば、できるだけ体を動かす選択をしてください。日頃から、そのようにバランスを取ることを意識していれば、筋力や体力が極端に落ちることはありませんし、大掛かりなダイエットをする必要もなくなります。

ずるずる太る人というのは、明らかに食べ過ぎな場合もありますが、そうしたバランスが取れていないことが多いのです。

何度もお伝えするように、ラクをしたツケというのは、必ず後で返ってきます。もし今、あなたが10代、20代であるなら「若い頃は痩せてた」ということにならないように、若さに甘んじることなく、日常の何気ない動きを大切に毎日を過ごしてください。

あなたには綺麗になる権利があり、そのための選択肢も与えられている。それを選ぶかどうかはあなた次第なのである。