「そんなに鍛えてなにを目指してるの?」

トレーニングをしていると誰もが一度は言われるセリフです。あなたもそのうちの一人でしょうし、そうでなくても、今後言われる可能性というのは十分にあります。

SNSをはじめ、実際の指導でもよく「なに始めたの? どこ目指してんの?って言われました」とご相談いただくことがあります。

近頃は、女性の間でも筋トレは普遍的になりつつあるので減ってきた感はありますが、それでも今だにそのようなことはあるようです。

さて、ここから僕の持論を展開していきます。

まずそもそも、なにかを目指さなくてはならないのか、ということ。トレーニングをする理由は、健康維持のためだったり、好きな洋服を着るためだったり、いつまでも綺麗でいるためだったり、人それぞれです。

にも関わらず、あたかも「トレーニングをはじめた = おかしなことをはじめた」というニュアンスになること自体が、そもそもおかしなことなのです。

そして、ここがポイントですが「そういう人ほど自分磨きを怠っている」という、僕なりの統計があります。というのも、美に対して少しでも関心があるのであれば、トレーニングという選択肢があるということはすでに知っているはずだからです。地域や年代によってこの辺りの認識には差がありますが、少しでもアンテナを張っていればそれは分かることです。

このくらいならまだ良いほうだとして、もう少し酷くなると「なんかゴツくなった?」と、体型についてネガティブな発言をしてくる人も現れます。

実際、過去に「友達に”ゴツくなった?”って言われました」という相談を受けました。一応、こちらはプロとして見ていますので、自体重程度のトレーニングで、しかし、そんな短期間でゴツくなることなどまずあり得ないわけです。

ですので、僕はこう返します。「そのご友人はなにか運動されているんですか?」と。すると、案の定、なにもしていないことがほとんどなのです。そして「あなたがトレーニングしていることは前から知っているんですか?」と聞くと、それは知っていると。

僕の推測からすると、ただマウントを取りたいだけなのかなと感じます。もし、その友人が、彼女がトレーニングをしているという事前情報を知らずに、純粋に彼女がゴツくなったと感じたのであれば、まだ一理あるでしょう。

ただ、そうではない。以前からトレーニングをしているという事前情報を知っているが故に、どこか「疎外感」や「取り残されている感」を感じ、卑屈になっている可能性があるのです。そして、その結果としてなにか口出ししたくなったのでしょう。「私もパーソナル通いたい」と感じる人がいる一方で、他人のやっていることに対してネガティブな感情を抱く人というのは一定数いますから。

僕は、このように、あなたのやっていることの邪魔をしてくる人や行為を「ノイズ(雑音)」と呼んでいます。

マウントとは関係ありませんが、家族間でも「母に〇〇って言われた」「妹に〇〇って言われた」ということがあるかと思います。距離が近い人ほど、体型に関する発言には遠慮や躊躇がないのです。また、男性が「もうスタイルいいんだから、それ以上やらなくていいんじゃない」と口出ししてくるケースもよくありますね。これも「自分が劣っている感を感じたくない」あるいは「女性に対して主導権を握りたい」という心理が隠されています。そういう男性が自分を磨いていることはまずないと断言しても良いでしょう。

それらはすべて「ノイズ」なのです。

ただ、そうは言っても、女性は外見に関することは敏感ですので「もう鍛えないほうがいいのかな」と感じてしまいますね。髪型や服装もそうじゃないでしょうか。あなたが似合っていると思っても、他人から少しでもネガティブな評価を下されると、そうにしか見えなくなってしまう。

そこで、今日から次のようなマインドセットを持ってください。

あなたは、あなたのやっていることにのみ集中すること。他人の評価は関係ありません。自分の体型が今どうなっているかは、あなたがすべて判断してください。

なぜなら 「トレーニングは自己との対話」だからです。もし、他人の評価が「ノイズ」であると感じるのであれば、その人とは距離を置いてください。あなたが頑張っていることを尊重できない関係はもはや破綻していますし、あなたにとってマイナスになることはあっても、プラスになることはありません。

何度もお伝えしているように、あなたがトレーニングをはじめると「なにを目指しているの?」「ちょっと〇〇なんじゃない」「もうそれ以上やらないくていいよ」というセリフを耳にするようになります。必ずです。

そこで自分の意思を貫いて「勝ち組」になるのか、それとも周囲の顔色を窺って「負け組」になるのか。

その決断に勇気を持ってください。

人がやらないことにこそ「真の価値」が宿る。